2026/03/07 21:53

甘夏を食べたときに、

「思ったより酸っぱいな」と感じたことがある方もいるのではないでしょうか。

最近はとても甘い柑橘が増えているので、甘夏の酸味は少し意外に感じるかもしれません。

畑で甘夏を育てている立場から、今回は甘夏が酸っぱく感じる理由を少しご紹介したいと思います。


甘夏はもともと酸味のある柑橘です

甘夏は、柑橘の中でも酸味がしっかりしている品種です。

温州みかん は、栽培の中で見つかった**枝変わり(突然変異)**などを選びながら、食べやすいものが広まってきました。
そのため、今の温州みかんは酸味が少なく、甘みを感じやすいものが多くなっています。

一方で甘夏は、昔からある柑橘で、甘さだけでなく酸味もしっかり残っているのが特徴です。

この酸味があることで、食べたあとに口の中がすっきりします。
暖かくなってくる季節には、このさっぱりした味がちょうど良く感じられます。


収穫した直後は特に酸味が強いです

実は甘夏は、収穫したばかりの時期はかなり酸味が強いことがあります。

そのため農家では、収穫したあとに少し寝かせてから出荷することもあります。

倉庫などでしばらく保管していると、果実の中の酸味が少しずつ抜けて、味がまろやかになっていきます。

この方法は、昔から行われている柑橘の保存方法のひとつです。


木で完熟させる方法もあります

もうひとつの方法は、木にならせたまま春まで待つ方法です。

冬を越してそのまま木についていると、自然に酸味が抜けて甘みが増していきます。

この方法だと味が濃くなり、甘みも感じやすくなります。

ただ、木に長くならせておくと

・寒さで実が傷む
・鳥に食べられる
・風で落ちてしまう

といったこともあるので、すべてをこの方法で作るのはなかなか難しいところです。


甘夏の魅力はこの味です

最近はとても甘い柑橘が人気ですが、甘夏には

・さっぱりした酸味
・ほんのりした苦味
・爽やかな香り

という特徴があります。

この味が好きで、毎年甘夏を楽しみにしてくださる方もいらっしゃいます。

また甘夏は、マーマレードやサラダなどにもよく合う柑橘です。


春らしい柑橘です

甘夏を食べると、
「そろそろ春だな」と感じます。

冬のみかんとはまた違った、さっぱりとした味わいの柑橘です。

もし店頭などで見かけたら、ぜひ一度味わってみてください。
春の季節にぴったりの柑橘です。 🍊