2026/09/08 22:28
静岡県浜松市三ヶ日町といえば、みかんの産地として知られています。
陽だまりファームでも、みかんを中心にさまざまな柑橘を栽培しています。その中で近年力を入れているのが、ブラッドオレンジの一種である「タロッコ」です。
「なぜ三ヶ日のみかん農家がブラッドオレンジを育てているのですか?」
そんな質問をいただくことがあります。
今回は、陽だまりファームがブラッドオレンジの栽培に取り組む理由についてお話ししたいと思います。
温暖化による栽培環境の変化
近年、夏の暑さは年々厳しさを増しています。
みかん農家として長年畑を見ていると、気候の変化を肌で感じる機会が増えました。
これまで当たり前だった栽培環境が少しずつ変わり、将来を見据えた品種選びの重要性も高まっています。
もちろん、三ヶ日みかんはこれからも大切に育てていきたい品種です。
その一方で、変化する環境の中で新たな可能性を探ることも必要だと考えています。
ブラッドオレンジへの挑戦は、その取り組みのひとつです。
日本ではまだ珍しい柑橘を育ててみたかった
もうひとつの理由は、「日本ではあまり栽培されていない柑橘を育ててみたい」という思いでした。
ブラッドオレンジは海外では広く親しまれている果物ですが、日本国内ではまだ栽培例が多くありません。
果肉が赤いという見た目のインパクトもありますが、実際に食べてみると、その魅力は見た目だけではありません。
濃厚な甘みと爽やかな酸味。
そして、どこかベリーを思わせるような独特の風味があります。
農業は大変な仕事ですが、自分たち自身がワクワクできる品種に挑戦する楽しさもあります。
初めて赤く色づいた果実を収穫したときの感動は、今でも忘れられません。
作業の平準化にもつながる
みかん農家は収穫や出荷の時期になると、一年の中でも特に忙しい時期を迎えます。
ブラッドオレンジはみかんとは収穫時期が異なるため、作業時期を分散できるというメリットがあります。
収穫や管理の時期をずらすことで、一つひとつの作業により丁寧に向き合うことができます。
結果として品質向上にもつながると考えています。
ブラッドオレンジ栽培は簡単ではありません
温暖化への対応という視点から期待されることもあるブラッドオレンジですが、決して育てやすい柑橘ではありません。
特に大きな課題となるのが寒さです。
ブラッドオレンジは寒波の影響を受けやすく、強い冷え込みが続くと果実が傷んだり、落果してしまうことがあります。
たくさん実を付けた年でも、寒波ひとつで収穫量が大きく変わることがあります。
自然を相手にする農業の難しさを感じる瞬間です。
それでも栽培を続けているのは、ブラッドオレンジにしかない魅力があるからです。
鮮やかな赤い果肉、豊かな香り、そして個性的な味わい。
その美味しさを一人でも多くの方に知っていただきたいと思っています。
生果だけで終わらせたくない
ブラッドオレンジを栽培していて感じるのは、「旬の時期が限られている」ということです。
収穫時期には生果を楽しんでいただけますが、その期間は決して長くありません。
せっかくブラッドオレンジを好きになっていただいても、旬が終われば味わえなくなってしまいます。
そこで誕生したのが、陽だまりファームの**「ブラッドオレンジのハチミツ漬け」**です。
自社農園で育てたタロッコ種をスライスし、国産はちみつに漬け込みました。
添加物は使用せず、ブラッドオレンジ本来の風味を大切にしています。
旬の美味しさを、一年を通して楽しんでいただきたい。
そんな思いを込めて作っています。
ブラッドオレンジのハチミツ漬けの楽しみ方
ブラッドオレンジのハチミツ漬けは、さまざまな方法で楽しめます。
ヨーグルトにかけて
果肉とシロップをそのままヨーグルトに加えるだけで、手軽に少し贅沢な朝食になります。
ブラッドオレンジの鮮やかな色合いも楽しめます。
トーストにのせて
ジャムのようにトーストへ。
はちみつのやさしい甘さと柑橘の香りが広がります。
紅茶に入れて
温かい紅茶に加えると、爽やかな香りを楽しめるフルーツティーになります。
炭酸水で割って
おすすめの楽しみ方のひとつです。
グラスに果肉とシロップを入れ、炭酸水を注ぐだけでブラッドオレンジソーダが出来上がります。
ブラッドオレンジの香りと、はちみつの優しい甘さが広がる爽やかなドリンクです。
お酒のアレンジにも
お客様の中には、お好みのお酒に加えて楽しんでいる方もいらっしゃいます。
ご自身のお気に入りの飲み方を見つけていただければ嬉しいです。
これからも挑戦を続けます
陽だまりファームでは、三ヶ日みかんづくりを大切にしながら、新しい柑橘への挑戦も続けています。
ブラッドオレンジは栽培の難しい果物です。
温暖化による環境の変化を見据えて導入した品種ですが、一方で寒波による落果のリスクもあります。自然相手の農業に簡単な道はありません。
それでも、ブラッドオレンジの鮮やかな果肉の色や独特の風味には、ほかの柑橘にはない魅力があります。
また、柑橘栽培は苗木を植えてから収穫できるようになるまで長い年月がかかります。
新しい品種に挑戦しても、本当の意味で結果が見えてくる頃には、栽培する人の世代が変わっているかもしれません。
だからこそ農業は、自分の代だけで完結するものではないと感じています。
今植えている木は、未来の畑につながる木です。
今の挑戦が、次の世代の選択肢を増やし、地域の農業を少しでも豊かにすることにつながればと思っています。
陽だまりファームはこれからも三ヶ日の自然と向き合いながら、みかんづくりと新しい柑橘への挑戦を続けていきます。
旬が終わっても、ブラッドオレンジを楽しんでほしい
ブラッドオレンジを育てていると、その美味しさをもっと多くの方に知っていただきたいと思うようになりました。
しかし、生果を楽しめる時期は限られています。
そこで誕生したのが、陽だまりファームの**「ブラッドオレンジのハチミツ漬け」**です。
自社栽培のタロッコ種をスライスし、国産はちみつに漬け込みました。
旬の時期だけでなく、一年を通してブラッドオレンジを楽しんでいただけたら嬉しく思います。
